うちのおかあさん

うちのおかあさんは大根をまるのままわたしに差し出して
 ちょっとあや、キャベツの千切りして、千切り。
と言います。


キャベツでないものではキャベツの千切りは無理です。




うちのおかあさんはお好み焼きやさんで【海〜ゴ】というえびだとかほたてだとかいかとかたこの入ったメニューを注文しようとして
 アミーゴ1つください。
と言います。


隣の席に座っているお客さんにあざ笑われているような気になります。
店員さんが突っ込んでくれます。
それはいとうアナウンサーの言うアミーゴなの。
それともすずきあみのことなの。
って。 ありがたいです。ナイス店員。




うちのおかあさんは信号手前にある踏切で一時停止をします。
踏切の先の信号が赤だとそのまま踏切の手前で信号待ちをします。


迷惑です。




うちのおかあさんは右足左足でデザインもヒールの高さもぜんぜん違う靴を履いていても全く気付かず三者面談に来てしまします。
昇降口で気が付いて、面談中に思い出し笑いをするので面談どころじゃありません。


困ります。




うちのおかあさんは運動会の応援に来て半分だけ顔を出しているタイヤの遊具に座って冷凍みかんを食べながら居眠りをします。


もっとやる気をだせ。




うちのおかあさんはお弁当にお箸箱と間違えて米粒のついたしゃもじを包んでくれます。


いい加減にしてください。





もう成人して3年経つのでそろそろほんとうのおかあさんに逢いたいです。